+++ お題11:37.5





頬が熱くて
呼吸が苦しくて
胸の奥も苦しくて

吐く息が熱い

微熱があるんだと思う。

「ヒイロ…。」

絡めた指先が熱くて、擽ったくて。
自分の胸の上を滑る、流れるようなヒイロの口先が熱くて擽ったい。

口付けられたところから身体がじんっと痺れて、そこから熱は広がって。

「あっ…ひい…ろっ…!!」

ぴくんっと身体が揺れる。
背中にゾクリと何かが這い上がってきて
下半身が熱く熱を帯びてギスギスと痛む。

「デュオ…。」

ヒイロが自分の名前を呼べば、胸先に熱い吐息を感じる。
その感覚が擽ったくて気持ちが良くて。

頭がクラクラする。

ヒイロの髪の毛が自分の肌を掠めれば、それだけでブルブルと身体が震えて
呼吸が乱れて、心がどこかへ飛んでいきそうで。

熱くて。

熱くて。

熱くて。

自分の肌に直接触れているヒイロの肌も。指先も。舌先も。
自分の痺れる身体も。心も。中も。全部。熱くて。

じんわりと汗ばむ身体。

汗ばむ身体と身体が重なって、ただお互いの名前だけを囁き合って。

熱い。

燃えるような熱。

抱き合う時はいつだってそう。

「ァっ……!!」

いつもの自分とは違う自分。
男なのに。おかしいのに。変な声が出て。
鼻にかかった甘い声。
自分の耳に響くその熱っぽく艶やかな声が、ヤケにいやらしい。
それで身体は益々熱く火照る。

「ァっ…ふぅっ……ンっ…。」

熱がある。
熱を感じる。
熱い熱の放流を。

熱があるんだ。

だから自分はきっとおかしいのだと思う。

こんな夜はいつも。

ヒイロの熱。

自分の熱。

自分を淫らにする………。





微熱が――――――。







+++あとがき

微熱。って好きな響きです…
ウイングは裏作る気ないんですよね。
エッチ描写があっても表アップです。もともとあまり裏小説って書かないし…って言うと、色々な人に『嘘つけ!!』と突っ込まれそうですが(笑)ヒトツのカプではそんなに書かないんですよ〜これがまた…。
でもね〜ごめんなさい。ヒイロはそんなにエッチうまくないと思う。
でもデュオを求める気持ちと、デュオを悦ばせたい…デュオを気持ち良くしたいって気持ちは誰よりもあると思うんです。エッチが巧いとか下手とかよりも、愛がいっぱいだと思う。
ある意味1番大切なことですよね!

ってなんか本当…私ヤバイ人ですね…色々な意味で(苦笑)

12禁くらいですよね〜。全然エロくない。
いや、さすがにここまでヌルイから、別に年齢指定にする気は無いんですが
一応ダメな方もいるかもなので…注意書きしてみました。


2003/09 天野まこと



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