「悪ィけど、俺、永遠って信じてねぇんだ。」 眉根を寄せながら、にへらっと笑ったデュオの顔。 ばくんっと、心臓が高鳴った。 するりと風にのって飛んでいってしまいそうなデュオの、細い手首を掴む。 「デュオ。」 「何?」 本能だった。 ただ衝動にかられて、無意識のうちに掴んだ。 でも、本能でこの手を離しちゃいけないと思った。 それが何故かはわからないけれど。 「………いや。」 「じゃ、はなしてくんねぇ?」 再び困ったように笑うデュオ。 癖なのだろうか。 デュオの、こんな笑顔。 困った時も、怒った時も、淋しい時も、悲しい時も、辛い時も。 いつだってデュオは笑顔で表現する。 「…なんで…そんな、顔をしているんだ?」 「そんな顔って…。」 「笑うな。」 「笑うなっていったって…笑うしか…ねぇじゃん。」 そんな泣きそうな顔で笑うな。 声がでなかった。 するりと自分の手からデュオの手首が逃れる。 はらりと、舞うように。 デュオの身体が翻って。 「永遠なんて、都合のイイ言葉、信じねぇよ。」 永遠にこんな時が続けばいいと。 思ったことは数知れず。 それでもそんな時が永遠に続いたことなんて、今まで1度も無かった。 唇を噛み締める。 「デュオ。俺はっ…。」 「永遠を信じる?」 くるりと振りかえったデュオの、バカにしたような瞳。 にへらっと笑って、デュオは再び俺に背を向けた。 「信じていない。だが、そんな約束になんの意味がある?」 「何言ってんの?」 「最初から永遠なんて約束になんの意味が有る?意味があるのはそれを真実にできるか。それだけだ。」 くるりとデュオが振りかえる。 下唇を噛み締めて、拳を震わせて。 ふるふると小刻みに揺れる、デュオの肩をそっと掴んだ。 「結果論だろ。それは。」 「結果が一番大事だ。というより、今が一番大事だ。」 「ばかやろー。俺が、折角………離れてやるって言ってんのに。」 小刻みに震えるデュオの、細い肩を抱き寄せる。 耳元で、デュオの熱い吐息を感じた。 「誰もそんなことは頼んでいない。」 「絶対後悔するからな!お前。」 「お前に惚れた時点で覚悟はしていた。」 「ほんっと、ばかだよ。お前………。」 背中に回されたデュオの手の震えが、愛しかった。 +++あとがき 意味不明。 折角の萌えお題なのに。 意味不明。 ってかデュオが弱い。 ヒイロがニセモノでもってキザ…(砂吐) 2004/06 天野まこと |