「んっ…。」
唇を重ねた瞬間、綱吉の唇からは鼻にかかった声が漏れて、ぴくりと柔らかな唇が動く。
「じゅうだいめ。」
熱い吐息と一緒に深く深く口付けて。逃げかけた舌を追いかけたら、困ったように彷徨っていた舌が拙く応えてくれる。
柔らかくて甘いその舌の感触を味わって、じゅるりと吸い付けば綱吉の身体がぶるりと震えるのが伝わった。
だからきつくきつく抱きしめて、獄寺はゆっくりと唇を離す。
潤んだ綱吉の瞳。上気した頬。濡れた桜色の唇。
すべてが色を含んでいて、獄寺を煽るもので。
「ごくれらく…。」
呂律の回らない綱吉に、獄寺の中で何かがはじけた。
「10代目!失礼しますっ…!」
「ごっ…!?」
驚く綱吉をそのままに、獄寺は勢いよく立ち上がると、そのまま綱吉を抱え上げる。
「ちょっ…!お、降ろっ…!」
「すみませんっ!俺、もう我慢できません。」
「ごくで…!」



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