「Eternal Promise」のあとがきにありますように、隼人と獄寺について。
簡単に補足説明をば。

隼人が獄寺の生まれ変わりであることは、最初から決めてました。
最初の頃は、綱吉が持っている獄寺の砂の入ったビン。
アレの中に獄寺の記憶、心の部分だけの砂が入っていて、綱吉が隼人に噛み付いたとき、その砂が光って隼人の中に吸収されて…とかもいろいろと考えていたんですが、そのへんはやめちゃいました。
綱吉が窓の外に砂を捨てるシーン。漫画とかだったらちょっと意味深に砂が風に舞うコマとか書くんですけど、小説だったので省きました。
綱吉の力はヴァンパイアを殺すものではなく、人間に生まれ変わらせる力であるとか、そーゆーのもいろいろと考えてたんですけど、まぁ、そのへんはツジツマがあわなくなるんでやめましたが。

あまり深くは考えないでいただきたいのですが…(苦笑)

獄寺にリボーンが言った事は、遠い未来、綱吉に再会できるかもしれないということ。
リボーンがどこまでわかっていたのかわかりません。
けれど、リボーンは綱吉と獄寺が出会った奇跡に、彼らの幸せのすべてをかけてみたくなったのかなと。
好きなら、運命の相手だというのなら…そこまでいうなら、それくらいの長い年月をかけて証明してみせろといってみたかったのかもしれません。
それをきいた獄寺は、生まれ変わっても、たとえ獄寺としての記憶がなくても、また綱吉に出会えると信じてた。出会って、恋に落ちると信じてた。
綱吉の命を助けることもできて、いつか、遠い未来にまた綱吉に出会えるのならば、獄寺としての生も記憶もすべてを差し出してよかった。
だから綱吉を自分の命をかけて助けたわけです。

リボーンは綱吉にそれを語りはしなかった。
彼らの運命にかけてみたかったから。
というよりも、綱吉のことを信じていたからじゃないかと。

綱吉にかまれた隼人は、最初は隼人としての記憶しかなかったんですけど…綱吉の血を見て、綱吉の『死』を感じて、いろいろと記憶がもどってきたようです。
もちろん、ヴァンパイアになって、その力を取り戻したせいもあります。
どんどんと時間の経過に伴い記憶がちらほら、力がちらほら戻っていってます。
そして、オリジナルにしか使えない力を使った。
あそこで、ディーノとロマーリオにはばれてます。

綱吉はいったいいつ気がついたのか。

気がついてません。漠然と、懐かしさは感じていると思いますが。
そして、懐かしさを感じて、それこそボンゴレの超直感です。
ラスト、隼人を呼んだ後に綱吉は、「隼人」とも「獄寺くん」ともいわずに「君」と呼びかけます。
そして「ゆきだるま」でしかけるわけです。
うすうす感ずいてた。
けど、獄寺が自分のことを想い(それこそ、隼人に揺れていた綱吉の気持ちを)獄寺であることを言わないことをわかっていたから、直接問いかけても答えないとわかってた。
だから、「ゆきだるま」ネタでしかけるわけです。
「獄寺」であることを一生言わないと心に誓った獄寺は、そんな綱吉の優しさにこたえるわけです。
2人だけの暗号みたいなものです。
「未来永劫」
本文でも何度か出てきたんですけど、「未来永劫の愛をあなたに」となるわけです。

そして綱吉は500年前にいえなかった、獄寺にあったらいいたかった、いいたいとおもっていた言葉を、やっと彼に言えるわけです。

本当はリボーンと獄寺のやりとりもかきたかったんですけど、でもそれをかいちゃうと、ラストが軽くなっちゃうんでやめました。
そのへんはなんとなくで読んでいただきたいです。





そして本が完成してやっちまった…!!ミス。
今回獄寺=隼人の図が頭にある状態でかいちゃってるので、隼人のシーンを何度か獄寺とかいてしまっていて…。
これが辛かった…。何度もみなおして、確認してたんですけど、ちらちらのこってましたよね…すいません。

あと、村人たちからの脱走劇。
ロージィにタックルした山本が「獄寺っ!」って呼んでる…。
これがいちばんきつかった…!!!
気がつく人はここで気がついちゃうよなー。

深読みすれば、山本が野生の力というか、鼻で、すでに隼人がヴァンパイアになったことで、獄寺とシンクロし始めていたせいで、つい口にしちゃった名前とも取れるのですが。

これを書き上げたときはラスト、納得いってたんですが、今思えばもう少し丁寧に描写をしても良かったかなと思います。
難しいなぁー…。






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