■■■ あるのどかな昼下がり



ぱたんと本を閉じて、レナはゆっくりと息を吐いた。
心地良い風が窓から入り込み、白いレースのカーテンを揺らす。
入り込むのは眩しい光。
聞こえてくるのは、町の微かなざわめき。
 
のどかな・・・・・・ある昼下がり。





「レ〜ナっ。」
「きゃっ!?」
突然声をかけられて、レナはびくりと肩を震わせた。
どきどきと早鐘のように心臓が鳴り響いている。
もしかしたら心地良い空間に、眠ってしまっていたのかもしれない。
人が部屋に入ってきたことに、全然気がつけなかった。
「ど、どうしたんですか?ボーマンさん?」
振り返るとそこには愛しい人の顔があった。
にやりといつものように何かを企んだ顔をして、ボーマンがレナの背中に寄りかかる。
首から胸許にかけて腕を垂らし、レナの頭に抱きついた。
 

「ん〜〜〜。なんか、暇だから遊ぼうかと思って。」
「遊ぼうって・・・・私で遊ぶつもりですか?」
鼻を擽る煙草の香りに、頭がくらくらする。
心地良いボーマンの重みに、暖かさ。
再びなぜかうとうとしてきて、レナの気が一瞬緩んだ時だった。
「二人で遊ぶつもり。」
むにゅりと、胸を鷲掴みにされる。
そこではっと、目が覚めた。
慌ててボーマンの手を掴むと、なんとか引き剥がそうと試みるが上手くいかない。
 

「な、こんな陽も明るい時から何するんですかっ・・・・!」
「二人で遊ぶっつったら、コレだろう?」
「すけべぇ〜〜〜!!」
「男がスケベじゃなきゃ、人類滅んでるし。」
「何、最もそうなコト言って誤魔化してるんですかっ!!?」
なんだかんだと言いながら、ボーマンの指先がレナの胸の先端を服の上から探り当てて摩る。
その刺激にレナが身体を震わせた。


「ひゃっんっ・・・・!!」
耳に軽く息を吹きかけて、舌で舐めるとレナの身体が跳ねる。
耳の先端を口に含むと、たっぷりの唾液でそれを舐め上げ、甘噛みする。
かたかたと震えて、レナが足の指先まで力を込め始めた。
「やっ・・・・!こんな明るいところでっ・・・・・!」
火照り始めた頬を、生暖かい風が撫でる。
明るい視界の中で、自分の胸を揉み上げる手を見るのは初めてだった。
いつもと違うそれに、じわりと下着が濡れた。
 

「じゃあ、暗かったら平気?」
「えっ・・・・!?」
一体どうするのか?
と思っているうちに、気がついたら手首に巻き付けていたリボンが外される。

「な、何っ・・・・!?」
驚いて戸惑っているうちに、するすると・・・・・・気がついたら両の手首をまとめて締められていた。

「やだっ・・・・!?ボーマンさんっ・・・・・!!?」
「いいから、いいから。」
「よ、よくない〜〜〜〜〜っ!」
暴れるレナはそのままに、ボーマンは次に自分のネクタイをするりと外した。
その仕草に、レナが一瞬どきりとする。
目に近付けられてくるそのネクタイは、とてもすばやかった。
あっという間に視界すべてがネクタイで覆いつくされる。
 

「ぼ、ボーマンさっ・・・・・!!きゃあっ!」
ふわりと突然身体が宙に浮いた感覚がした。
とっさに何かに捕まろうと手に力を入れて、リボンで締められているせいで手が動かないコトに気がついた。


急にレナの胸に、不安や恐怖心が湧き上がってくる。
「そう硬くなんなよ。やることはいつもと一緒だし。」
「やだやだやだっ!ボーマンさんっ!こんなのヤダっ!」
何も見えない、ネクタイだけの視界。
それでも僅かに入り込んでくる陽の光は、嫌でも今が真昼間だと自覚させた。
お姫様抱っこされているのはわかる。ボーマンがそのまま歩き出したのもわかる。
・・・・・・どこに連れて行かれるのかも、わかっていた。


どきどきと加速していく胸の鼓動だけが耳に届いて、頭の中を鳴り響いていた。
ちかちかする意識。胸に広がる不安と・・・・・期待。
期待?
期待しているというの?自分は。このいつもと違うシチュエーションに。


「きゃっ!!」
どさりと落とされて、身体が弾んだ。連れていかれたのはやはり思っていたとおりの場所。
ベッドの上だった。
「ボーマンさんっ!?」
急激に広がってくる恐怖。
さっきまで抱き上げられていたからあったボーマンのぬくもりが無い。
それだけで、手首を縛られて視界を塞がれて、身動きのとれない自分にはとても恐怖だった。


するすると耳に聞こえてくるのは衣擦れの音。
ぱさり。と、おそらくボーマンが脱いだ何かが落ちる音が聞こえた。
次々に落ちる服の音。
レナはこくりと唾を飲み込むと、じっと・・・・音のする方を見ていた。
見えはしなかったが、そうすることでボーマンと向かい合っている。
そんな気がしたからだ。
「ボーマンさっ・・・・・!」
びくりっと、レナの身体が反応した。
ぎしりとベッドの端が軋んで、ボーマンがベッドに乗っかってきたのがわかる。


「んんっ・・・・・!!」
急に頤を掴まれ、引き寄せられる。そして塞がれる唇。
荒れているのか、カサついた暖かな唇の感触。
それだけで、さっきまでの不安が薄れていく・・・・・。


自分の服が引っ張られる感触。入り込んでくる生暖かな空気。
身体をなぞる指先。
(えっ・・・・・!?)
レナは自分の敏感な場所が、どんどん・・・・どんどん濡れてきているのがわかった。
まだ触られているわけではないのに、どんどんソコは潤んできて・・・・・。
レナは恥かしさに俯いた。


「レナ・・・・・。」
「ボーマンさん・・・・・・?」するすると上着がたくし上げられていく。
いつもと同じ、服が身体を滑っていく感触。
なのに・・・・・。どこかいつもと違って。
レナはもどかしそうに内股を擦り合わせた。


「いつもより敏感じゃねぇか?」
急激に熱くなる顔と溢れ出る愛液。
火照る身体が押し倒されて、レナは柔らかなふとんに沈んだ。
鼻を擽るのは洗いたてのシーツの香り。
ネクタイの隙間から射し込む陽の光。
こんな光溢れる場所で、自分は一体どんな格好をされているのか。


手首を縛られているせいで服は絡まって中途半端に脱がされているだけだし、
目はネクタイで覆われて・・・・・そして今のこの状況にいつも以上に感じている自分。
想像しただけで淫らだ。


「ひゃっ・・・・。」
ぺろりとスカートを捲られ、入り込んでくる長い指先。
このまま下着を見られたら、自分がどんなに濡れているかバレてしまう。
必死に両脚に力を入れて、開かれないようにがんばるが・・・・・やはり無駄だった。
両膝に手をかけられて簡単に開かれてしまう。
「触らなくても・・・・・・。」
ボーマンにはわかった。下着の濡れ具合。
その光景にごくりと唾をのみこんで、ボーマンはそっと・・・・・下着の上からソレに触れた。
ぬめりとした液体が、下着越しでもわかるくらいに溢れかえっている。
「ぼーまんさっ・・・・!!」


震える両脚の間に入り込んで、ボーマンはレナの唇に吸い付いた。
捲れた上着から見える胸に手を当てると、ふくらみを覆う下着をずらしてレナの胸の突起を掴んだ。
「んぁっ・・・・!!」
身を捩るレナ。
ソレに満足そうに微笑んで、ボーマンは胸の突起を口に含む。
「やあっ・・・・んっ!!」
身を捩るレナの身体にのしかかり、ボーマンは両手でレナの胸を鷲掴みにした。
そのままその弾力を楽しんで、先端を舌で刺激する。
荒いレナの吐息が辺りに響きはじめていた。


「はっ・・・・あ・・・・んっ!!」
身動きがとれないのがもどかしいのか、もじもじとレナが身体を動かす。
そのレナの胸の突起に吸いつきながら、ボーマンはレナの下着に手をかけた。
そしてそのままずるりと引きずりおろす。
「んっ!ぼ、ぼーまんさっ・・・・!!」
すっかり濡れて潤んでいるソコを指で摩ると、レナの身体が小さく跳ねた。
指の腹で突起を弄り、胸の先端には舌を絡め歯で刺激を与える。


「やあっ・・・・!!」
レナは頭の中がどんどん、どんどん真っ白になっていくのを感じた。
目に見えない分、胸と自分の一番敏感なソコに感じる刺激が、
まるでボーマンがまとわりついているような気がして。
全身が性感帯になってしまったみたいだった。
ただそっと触れるだけの指先が、舌先が、自分の身体に何時も以上の刺激を与えて。
その刺激に耐えるためにいつも握り締めているシーツは、今の手の中にはなくて。
目の前にあるはずのボーマンの背中にまわしたい腕は、縛られてそれも出来ない。


「ひゃあっ・・・・んっ!!!」
突然ボーマンの舌先が消えたと思ったら、敏感な場所にざらつきを感じる。
熱い吐息がかかって、レナはソコを舐められているのだと気がついた。
それが急激にレナの羞恥心を煽って。


「やっ!!ぼーまんさんっ!!」
暴れる脚を抱えて抑え込むと、ボーマンはレナ自身の愛液でまみれるソコを舐め上げた。
丹念に、丹念に舐め上げて、かたくなっているソコを歯で甘噛みする。
レナの身体ががくがくと震えて、愛液がどんどんと溢れ出た。
それをまた指ですくってレナに指し入れ、零れそうになったものを舌で受け止めた。
「あっ!!ああっ・・・・ん!」
指を曲げて掻き混ぜると、卑猥な水音がしてレナの身体が震える。
レナはその水音に更に煽られ、感じる刺激が強くなっていく。
そのレナの姿に、ボーマンも更に煽られていった。


「ぅっん!はっ・・・・あ!!」
「レナ・・・・綺麗だよ。」
ボーマンの言葉に、びくりとレナの身体が跳ねる。
眩しい陽の下で行われた行為。それを再認識して。
レナは自分の恥かしいところも、乱れた姿も、
すべてが白昼の下で見られていると言うことに気がついた。
急激に強くなる羞恥心。
「あぁっん・・・・!!やっ!」
でも・・・・それでも。
その羞恥心は更なる快感を呼び、レノ中にあるひとつの欲求を求めさせる。
抱いて欲しいという・・・・彼が欲しいという欲求。


「ぼ・・・・まんさっ!もっ・・・・指じゃ、やっ!!」
快感に身体を震わせながら囁いたレナの言葉に、ボーマンはにやりと口許を緩めると、
ぬるぬるの愛液まみれになった指を引き抜いた。
そしてすでに限界に近い自分自身を取り出す。
「ぼーまんさん・・・・・。」
艶をおびて、甘くとろける少女の声。
ボーマンは自身を当てがうと、一気にその細い腰を貫いた。
「はあっ・・・・・・んっ!!」
その刺激にレナの背中が反りかえる。
細い腰をしっかりと支えて、ボーマンは何度か貫いた。
「ああっ!!あっ!!ぼ・・・・!こ、コレっ!とって・・・・!!」
抱き付きたい。抱き付きたいのに手が動かなくて。
見たいのに。愛する人が見たいのに見えなくて。
聞こえるのはベッドの軋む音と、荒い吐息、まるで他人のもののような喘ぎ声。


「抱き付きたいっ・・・・!抱き付きたいのっ・・・・・!!」
ボーマンがレナの身体を抱き起こすと、その時の刺激にレナがボーマンの胸に崩れこむ。
二人向き会う形で繋がって、レナは自分の最奥までボーマンを咥え込んだ。
「きゃあっ・・・・・!!」
がむしゃらにレナの腕に絡まるリボンを解く。
はらりとリボンが落ちて、レナの腕が自由になった。
「ぼ・・・・!」
レナの言葉を遮るように、軽く下から振動を与えて。
ボーマンはレナの視界を覆うネクタイに噛み付いた。
そしてそのままネクタイを引っ張り、レナの視界からそれを取り除く。
ネクタイがなくなリ、レナの視界に入ってきたのは・・・・汗ばみ紅潮した大好きなヒトの笑顔。


「ぼーまんさっ!!」
急に胸が苦しくなって、涙で視界が滲む。
ボーマンに抱き付いて、レナは懐かしいよく知っているその身体にキスをした。
自分に抱き付くレナの身体を支えながら、再びレナの身体をベッドに寝かせ、
ボーマンは一度自身をぎりぎりまで引き抜いた。
それを引き止めるかのようにレナの内壁がボーマン自身に絡み付くが、
溢れる愛液がぬるりとボーマンを引き抜かせる。
そして再び、ボーマンはソコに自身を突き入れた。
「ああっ・・・・!!」
「れなっ・・・・!」


荒くなるお互いの吐息が混ざり合い、お互いの腰の動きも加速していく。
「ああっ、あっ・・・・だめっ!もうっ・・・・!!」
「うっん・・・・・!!」
頭が真っ白になっていく・・・・・。
「うあああああっ!!」
レナの身体がびくびくと大きく震え、その時の締め付けに、
ボーマンも自身をレナの最奥に解き放って・・・・・レナの胸に崩れこんだ。


「アトになっちゃった?」
「・・・・うん。」
レナの細い手首についた、紅いアト。
それをすまなそうに見ながら、ボーマンは落ちたリボンを拾った。
そしてソレをレナの膝上に置く。
「すまん・・・・。」
「コレは・・・・いいんだけれど・・・・。」
乱れた衣服を着直して、レナは軽く苦笑した。
しわしわぐちゃぐちゃ、おまけに色々なものでどろどろの服。
レナの言いたい事に苦笑して、ボーマンは煙草を1本とりだした。
そしてそれに火をつけると、軽くふかして後頭部をぽりぽりとかく。
「・・・・・・どうすっかなぁ・・・・・・?」





あるのどかな・・・・・・昼下がり。

あとがき

某所でリクエストいただいたボーレナ18禁です
本当は鬼畜指定だったのですが、私が苦手ということで・・・・
ソフト鬼畜になりました〜
縛ったり、目隠ししたりで・・・・いかがでしょうか?
ちゃんとソフト鬼畜ですかネ?
え?鬼畜(笑)??

ボーレナって好きです〜〜v
もう私の中ではボーマンさん=強引って図式が出来上がっていまして・・・・
うん。ボーレナ万歳〜〜〜!!

2002/03/27 まこりん



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