■■■ もっと


「どうして…もっと…。」

ぽたりと。
雫が溢れて零れて、机を濡らした。

「どうしてもっとはやく…会えなかったのかなぁ…?」

ぽたぽたと。
目の前は歪んで潤んで目の周りが熱くて。
喉の奥も熱くて。
掠れる声。

嗚咽が漏れた。
呼吸が苦しかった。

胸の奥はもっともっと苦しかった。





どうしてこんなに好きなんだろうとか。
どうしてこんなに惹かれるんだろうとか。

どうして?
どうして?

そればかりが頭の中をまわって。

目を瞑ればアナタの笑顔が浮かんで。
優しい笑顔も、真剣な瞳も。
あたたかなてのひらも。

全部全部が愛しくて、好きで、とまらなくて。

「なんでっ…私っ…!!」

ばかみたい。
ばかみたい。
ばかみたい。

好きになってどうするの。
どうなるの。
あのヒトが好き。
あのヒトが好き。

でもあのヒトを、あのヒトから奪うことなんて出来るはずがないのに。

どうして?
どうして?

そればかりが頭の中をまわって。

どうして彼には奥さんがいるのとか。
どうしてもっとはやく私は彼に会えなかったのとか。

そんなことばかりが頭をまわって。

ばかみたい。
ばかみたい。
ばかみたい。

みたいじゃなくて。

本当になんてばかなんだろう。

好きになってもどうしようもないのに。
想いを告げることすらできないのに。
行き場のないこの想いを胸に抱えて、どうしたらいいの。

「ぼぉ…まん…さんっ…!!」

きっかけは笑ってくれたから。
きっかけは抱きしめてくれたから。
きっかけは………。



出会ってしまったから。



溢れる涙は、想いに比例して。
ぽたぽたと止まることのない想い。
いつ爆発するかもわからない、そんなもう限界の想い。

告げたらどうなるの?
とか
告げてみたい。
とか。

そんな危うい想いがちらりちらりと頭をもたげて。
見難くて汚い自分が心の奥底で動き始める。

「なんでっ……こんなにっ…好きっ…なの?」

堪えきれない想いが、今にも溢れだしそうで。

優しくしないで。
笑わないで。
触れないで。

嘘。

優しくして。
笑いかけて。
触れてきて。

それだけで心が震えるから。






あとがき

ボーマンさんを想うレナの心境
ポエム…!!
何故か今日のハガレン見てたら書きたくなった…(笑)
それこそどうして…!?って感じ。

こっぱずかしいポエムだ…!!

2004/03/13 まこりん



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