■■■ 幸福時間


故郷とは大分離れた港街で
偶然10代の頃の友人に会った。


数年前とちっとも変わらない笑顔は
懐かしくて
どこか嬉しくて・・・・・・。


気分はあの頃に戻ったよう・・・・・。


それでもやはり月日は人を変えるモノで。
彼女の大きくなったオナカと
煌く左手の薬指に
どこか淋しさを感じた。


置いていかれた・・・・・。
そんな気分。

「セリーヌはどうなの?」

幸せそうに微笑う彼女に
わたくしも今の状況をポツリポツリと漏らしていく。


「えっ!?あなた、年下は好みじゃないって・・・・。」

驚く彼女の顔はやっぱり昔と一緒。


でも、そうね。
驚くのも無理はありませんわね。
変わったのはわたくしもみたい。


だって仕方ないじゃありませんの。
あの頃のわたくしは恋を知らなかったんですもの。


恋は"する"ものじゃなくて
そう・・・・・・・





"落ちる"ものだったんですもの。





あの日突然恋に落ちたわたくしがそう言うんですのよ?
予定外の出来事に
まるで事故に会ったみたいにそれは突然やってきて・・・・・。


そう言ったわたくしの言葉に
一瞬驚いたように瞳を見開いて。


次の瞬間昔でさえも
見たことの無いような
笑顔で彼女は頷いた。



「あなたが幸せで良かった・・・・・。」



そう言った彼女の言葉に
今度はわたくしの方が驚いて。


なんだか恥かしくて
耳まで熱かったけれど・・・・・・。


「あなたも。」





そう言って笑った。





あとがき

幸せを感じる時を書きたいなぁ〜。と
でもあまり意味はありません
懐かしい人に会って・・・・・その人が幸せで
嬉しいな〜って思ってたら、
「幸せね?」って言われて
そして改めて自分が幸せなんだなって気がついた
そんな感じです。

あ〜、もう意味わかんねぇよ・・・・。
クロセリ末期らしいです。私。

これまた昔フラフラ書いたものですね…。

2002/02/24 まこりん



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