■■■ リボン
「ねぇ、ディアス、このリボン…覚えてる?」
「…あぁ。」
「ディアスに貰ったやつなのよ。」
フフっと笑うレナの頬に軽く唇を寄せて。
ディアスはレナの手首に巻かれたリボンに唇を寄せた。
そのままリボンの端を軽く噛むと、くいっとひっぱる。
リボン結びのソレは簡単にするりと解けて、ベットの脇へとはらりと落ちて。
「あの日、泣いて私を抱いてって言った時、ディアスがここにアトをくれた。」
「………。」
「私の身体に傷を付けた、それが―――嬉しかったって言ったら、笑う?」
「笑わないさ。」
「いつもいつも、私のこと、大切に大事そうに、やさしく抱くのね。」
するすると服が剥ぎ取られていく。
肌に直接感じる外気に、小さく身体を震わせたレナを、ディアスは抱き寄せた。
うまれたままの姿になって、二人、抱きあう。
その雰囲気に火照る身体の熱が、重なり合った肌を通して伝わって心地良い。
お互いの吐息だとか、髪の毛だとか、指先だとか。
唇だとか、睫毛だとか。
そんなものが触れ合う。
それがまた心地良くて。
「辛かったら言え。」
「もっと好きにしていい。私、ディアスが好きよ。」
「レナ?」
「ディアスになら、何をされても恐くない。ううん。嬉しい。ディアスが乱れて、もっと私を求めてくれたら…でも私じゃまだ…子供っぽ身体だから、無理かな?」
ちゅっちゅっとレナの身体にキスをおとしていたディアスの動きが止まる。
レナの瞳を下から覗き込んで、その濡れて熟れた瞳をじっと見詰めた。
上気した頬。
潤む瞳。
レナの胸の頂きと、同じ色に染まる可憐な唇。
何度も交わした口付けでてらてらと輝くその唇が、ゆっくりと開いた。
「ディアスが好き。好きよ。ずっと、ずっと。好きだった。今も、これからも、ずっと好き。」
真っ赤な舌がチロリとのぞく。
ディアスは身体を小さく震わせた。
16の少女の、その色気に、戦慄を覚えそうになる。
愛しい少女が目の前で、肌を晒して。
自分を好きだと熱く語る。
濡れた瞳で、濡れた唇で。
それがどんなにこの男の理性を揺るがしているのか。
少女は知っていて言っているのだろうか?
「だからっ…もっとっ…。無茶苦茶に、して?」
ディアスの無骨な手をとると、自分の唇にそっと押し当てる。
堅くて大きなそのディアスの指先を、ぺろりと舐めて口に含んで。
軽く吸い付くと、甘く噛んで。
「ディアス…。」
うっとりと瞳を閉じると、その指先から口を離した。
レナの絡めた唾液の糸が、部屋の明りに輝く。
こくりとディアスは唾を飲みこみ、空いている手でレナの頬に手を当てる。
柔らかなその頬の燃えるような熱に、くらくらとする頭。
ディアスの濡れた指先は、レナに導かれるまま。
レナの小さな胸の突起へと導かれて。
柔らかく、包みこむように、押し当てられる。
「レナ。」
「ディアス。好きよ?」
「………知らないからな。どうなっても。」
「ディアスになら、何をされても………平気。」
にっこりと笑った彼女の笑顔が、ディアスの指の動きによって女の顔に変わるその瞬間を。
ディアスは見逃さなかった。
あとがき
お題05:リボン
りぼんは最初しかでてきませんでした
と言うか、えっちに使われてません…(滝汗)
表でも十分イケる小説でスミマセン…。
2004/05/23 まこりん
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